20代も残すところあとわずかなので、高校時代からの心のアニメ映画「耳をすませば」をフルで見た。
こんな歳だが、精神年齢的にはとてもしっくりくる。俺も俺なりに成長しているので、見る度に新たな発見があったり、前にはわからなかったところがわかったりという新鮮さがあった。俺の恋愛経験は世間一般的には中学生レベルぐらいなので、やっと追いついたというところだろうか。
誰にでもある甘酸っぱい話のようでいて、やはりドラマなのだ。バイオリン作りにしろ、物書きにしろ、そうそうなれるものではない。そんな夢は誰もが持っていただろうけど実際に行動を起こしている人というのは本当にわずかだったように思う。こんな普通の中学生活を送りたかったなぁと思っていたけど、それほど普通でもなかった。
お互いがそれぞれ違う夢を持ち、それがどちらも叶い、なおかつ結婚生活もうまくいくということが世の中どれだけあるのだろうか。これが極めて稀な例だとすれば、そういった妄想は無理があり、そこそこ幸せに生きていきたいなら早めに何かを諦めた方がいいということになる。
この映画の設定をプログラマーとか会計士とかに置き換えても成り立つだろうか。大学生や会社員に置き換えても成り立つだろうか。あるいは実写にしても‥。
大事なのは、この映画を通じて、自分はいつどこでいかに汚れたかと、自分の原石は何で、どれを磨くと一番綺麗になるのか、を考えることだったのじゃないかと今は思う。